『タイタンズ』アルベルト・フォント著

評価: ★★★★★
アルベルト・フォントは、ノサウルという巨大な巨人が、口から空へと伸びる管につながれた広大な海をさまよう、示唆に富んだ世界を描き出している。この巨人は人間が住む場所であり、同時に彼らと既知の世界との境界でもある。物語は、この壊れやすい環境に暮らす若い女性ランリウが、行方不明の姉を探す旅に出るところから始まる。物語が進むにつれて、消失、記憶、そして変化する世界の中で自分の居場所を見つける必要性といった「喪失」の意味が深く掘り下げられていく。文体は複雑でありながらテンポは軽やかで、作品に高い文学性を与えている。また、過度に感傷的になることなく喪失や悲しみを描いている点も際立っている。全体として、読者の心を動かし、考えさせる作品である。
表紙では、雲の間から現れる巨人の姿と、小さくほとんど無防備に見える人間の姿との対比が物語のトーンを強調している。最終的に、この作品の本質を繊細さとインパクトをもって見事に表現している。
Font, Albert. Titans. Editorial Chronos. Barcelona, 2025. 337 pàg. Portada: Nadezda. ISBN: 978-84-129803-3-2