
評価: ★★☆☆☆
本書でカルロ・ロヴェッリは、時間の本質をめぐる深遠で詩的な旅へと私たちを導く。理論物理学者であり科学解説者でもある彼は、私たちが抱く時間の最も基本的な直感を解体する。その文体は明快で、ときに抒情的であり、読書体験を知的かつ美的な喜びにしている。
しかしながら、本書は決して易しくはない。ロヴェッリの考察はしばしば哲学的抽象や比喩に絡まり、読者を戸惑わせることがある。ここで見られるのは、時間の物理学を理解するための段階的な解説ではなく、むしろ示唆に富む断片に満ちた瞑想である。そのため、啓発的ではあるが教育的とは言えず、科学的な具体性を求める読者には物足りないだろう。
『時間の秩序』は、現実や知覚に関する大きな問いへの入り口としては非常に優れているが、物理学的基盤を体系的に説明する点では力不足である。魅了される一方で、疲労感を覚える本でもある。
表紙の批評
lookatcia によってデザインされた表紙は視覚的に成功している。鮮やかな黄色の背景に、黒い点が同心円状に並ぶことで、引力・リズム・神秘といった要素が明確に表現されている。これらは、構造であり同時に謎でもある「時間」の概念と見事に調和している。シンプルさと色彩の力強さが相まって、注意を引き、本書の精神を的確に映し出している。
*Rovelli, Carlo. El orden del tiempo. Editorial Anagrama, SA. Barcelona, 2024. 180 pp. (TO en italiano: L’ordine del tempo. Adelphi Edizioni, SpA. Traducción: Francisco J. Ramos Mena). Portada: lookatcia. ISBN: 978-84-339-6074-0
